糖尿病は、慢性疾患であるため、患者は一度罹患すると生涯にわたって病気と付き合い続けることを余儀なくされる。そのため担当する看護師も、糖尿病についての詳しい知識を備えた上で長期にわたり看護を行う必要がある。糖尿病患者を担当するために必須の資格は特段定められていないが、より専門的な知識を習得して糖尿病と向き合いたいと考えているのであれば、糖尿病看護認定看護師の資格を取得するのがおすすめである。この資格は、糖尿病患者やその家族が病気と付き合いながら良好なQOLを維持するために必要な看護知識を習得することを目的として設けられたものであり、取得に向けたカリキュラムを通じて、糖尿病看護についての専門性を磨けるようになっている。また、糖尿病を未然に防止するために必要となる生活指導の仕方についても学べるようになっているため、予防看護を志している看護師にとっても有用であろう。資格の運営は日本看護協会が行っているため、取得しておけば転職にも有利に働くというのも魅力的ではないだろうか。資格を持っているだけで手当が支給される医療機関もあるので、キャリアアップして収入を増やしたいと考えている人にもぜひお勧めしたい資格である。看護師としての5年以上の経験や3年間の糖尿病看護への従事など、受験するためにはそれなりに要件を満たす必要があるが、もし受験要件をクリアしているのであれば専門性を高めるためにもぜひチャレンジしてみると良いだろう。